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zoom RSS ジョン・アーヴィング「サイダーハウス・ルール」

<<   作成日時 : 2005/10/10 00:26   >>

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久しぶりに長くて重い本を読もうと思い、ジョン・アーヴィングの「サイダー
ハウス・ルール」を読みました。数年前に「ガープの世界」と「ホテル・ニュ
ーハンプシャー」を読んだことがあるのですが、今回も熊とウィーンが出て
くるのかと思ってひやひやしながら読み始めたのですが…。



舞台は第2次大戦前のアメリカ。主人公のホーマー・ウェルズは、メイン州に
ある孤児院セント・クラウズで育った孤児で、育ての親である孤児院院長の
ドクター・ラーチから医術の手ほどきを受けます。そしてその手ほどきの中には
ラーチが孤児院の中でこっそり行っている、堕胎手術のやり方も含まれていま
した。しかしホーマーに自分の跡をついで欲しいというラーチの願いとは逆に、
ホーマーは堕胎を行うことに反発します。そこでラーチは、孤児院へ手術をしに
きた若いカップル、ウォリーとキャンディにホーマーを託すことに決めます。
ウォリーの父親は裕福なリンゴ農園主で、ホーマーはその農園“オーシャン・
ヴュー”
で働きながら様々な人と出会い、様々な経験を重ねるのですが…。

私は「ガープの世界」を読むと、ロバータを追悼する場面で必ず泣いてしまう
のですが、今回もこの「サイダーハウス・ルール」を読みながら何度も泣き
そうになりました(具体的にどこかというのは長くなるので割愛)。堕胎手術の
描写がショッキングだからというのではなく、主人公のホーマーをはじめ、ドク
ター・ラーチやウォリー、キャンディら登場人物それぞれが悩み苦しむ様子が
読んでるこちらに痛いくらいに強く伝わってくるからです。ホーマーの最初の
ガールフレンド(つきあった理由は他に同じ年頃の異性が孤児院にいなかった
からなのですが)のメロニィも読み始めたときは凶暴でうっとうしい女としか思え
なかったのですが、読み進むにつれ彼女も自分の人生をひたむきに生きている
というのがわかってきて、彼女が最後に取った行動にはちょっとうるっとしてしまい
ました。これってもしかして“嫌な奴がちょっといいことをすると、ものすごく
良い奴に見えてしまう”
というパターンの典型でしょうか(そんなことはない)。

この小説は2000年にトビー・マグワイア主演で映画化されていて、ドクター・ラーチ
を演じたマイケル・ケインはアカデミー賞助演男優賞を受賞しています。しかし堕
胎を扱ったこの映画に対して、人工中絶反対派の抗議運動もかなり激しかった
そうです。内容が内容なだけに、映画という娯楽要素のある媒体で語られたくな
いという理由もあったのでしょうか。私自身は以前から反対派ではありませんで
したが、この小説を読んで人工中絶がどれだけ人間にとって重いテーマなのか、
そうすることorそうしないことで傷つくのは誰なのかを深く考えされられました。
近いうちにレンタルして映画も観てみようと思います。

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